英語の勉強 + GMATの勉強(省略版)
- GMAT Learning beyond 700
- 2024年10月18日
- 読了時間: 7分
更新日:2024年10月27日
「英語の学習法ではなく、GMATの学習法」を紹介しております。
GMATの問題パターンや問われていることを理解する速さ、理解の深さは不可欠です。この把握力の欠如がたとえ海外大学卒や帰国子女の方でも苦労する原因の一つと考えております。
さらにGMAT学習を効果的かつ効率的にするべくちょっとしたコツを紹介いたします。
参考になればと存じます。
1. 消去法
関係ない選択肢は消去法
CRにおける選択肢には3つのタイプがあります。
1.正解、2.紛らわしい選択肢 3.全く違う選択肢です。
3の「全く違う選択肢」は消去法で外しましょう。
例題として、日本で一番長い川は?の選択肢に
1.信濃川
2.利根川
3.富士山
の3択ならば、明らかに3.富士山は除外して考えられるイメージです。
川に関する問題において選択肢が山なのは明らかに不正解です。
わからない → 何もできないはもったいない
GMATではその問題をスキップすることはできません。そのような場合、粘って絞り込んでいくか、ささっと諦めたほう次に進むか迷いどころですが、Computer-Adaptive方式が採用されており前半はできるだけ正答を目指していきたいです。
ランダムスキップは100%運に任せるかわりに時間を節約するのに対し、消去法はあくまで正答を目指す戦略です。
2. GMATは着眼点の勝負
GMATの本質を「いかに短い時間でスジの良い着眼点を見つけられるかどうか」にかかっていると考えております。さらに、Verbalが難しい原因はQuantitativeとは異なり、着眼点を自分で見つけないといけないからではないでしょうか。
Data Sufficiencyは条件式が満たしているかどうかを判断する問題ですが、条件式を着眼点と言い換えても大よそ通じるかと思います。同様にCritical Reasoningは比較的ではあるもののVerbalの中では着眼点が見つけやすいです。問題文が着眼点の説明文として機能しています。
着眼点の見つけやすさこそ簡単/標準/難関レベルの違い
単語力や英文の複雑さも上がりますが、一番レベルが違うのが着眼点の見つけやすさだと考えております。
3. 択一式の試験 = 不正解の選択肢も教材
Critical Reasoning/Data Sufficiencyではどこが/なぜ不正解なのか学ぶと学習効率がドーンと上がります。不正解の理由も一緒に学習していきましょう。また、一つでも多く不正解を見つければ正答の可能性が高まります。
不正解の選択肢を眺めてみると、「不正解には理由が必要」があります。
・論理的に反対のこと
・無関係のこと
・一部は当てはまるけど、そうでないとも言えること
GMATは時間との勝負、かつ「一問につき正解は一つ」です。正解を選ぶ=不正解を全て選ぶ、がGMATでは成り立ちます。
4. Reasoningとは「風が吹けば桶屋が儲かる」
一般的に言えば「だから、、、こうなる」の論理を組み立てることです。ことわざですが、
風が吹けば桶屋が儲かるこそ
Reasoningです。
風が吹くと土ぼこりがたって目に入り盲人が増える
↓
盲人は三味線で生計を立てようとする
↓
三味線の胴を張る猫の皮の需要が増える
↓
猫が減るとねずみが増える
↓
ねずみが桶をかじるから桶屋が儲かる
一つの表現が文脈次第で結論、根拠、仮定になり得る
「ねずみが増える」は「桶の需要が増える」から見て根拠(理由)になることができます。
一方で、「猫が減る」を根拠とすれば「ねずみが増える」は結論(もしくは結果)です。
このように一つの事象が結論にも根拠になります。場面が違えばさらに仮定、前提にもなり得ます。
単語が役割を示唆
結論:In conclusion, In short, Therefore, Indeed, As a result, Consequently,
根拠:Because, Since, Due to,
文脈から読解する、単語としてわかる、のどちらも身に付けておくと安心です。
5. 記述内容を理解するだけでは読めていない?
GMAT Verbalにおける読解力を考えてみると、
1. 構造を読む
パッセージの構造は各段落の流れから読み取るべきものです。
著者がどのようにしてパッセージを組み立てているか?
パッセージ内において各部分がどのような意味で用いられているか?
パッセージ内において結論、根拠、前提、仮定など役割を掴めるようにしておくのが大事です。
The two portions in boldface play which of the following roles in the argument?
2. 帰納と演繹
GMATには頻繁に「Infer = 推察する」が出てきます。このタイプの問題にはパッセージから「こういうことが言える」と記述された内容を理解するだけでは解答できません。
3. 著者を読む
どのような目的で書かれた文章なのか?
説明、強調、批評、反論、比較それとも主張なのか?
文章の目的は?
のように問われる他、パッセージの全体像を問われる問題があります。
パッセージの一部の意図についても同じように、
具体例を挙げているのか?
比喩で用いているのか?
補強しているのか?
指摘しているのか?
微妙なニュアンスを英語で問われてきます。
6. Assumptionは記述されていません
問題文やパッセージに載っていませんが、著者/発案者はAssumptionに基づいた主張や計画を組み立てています。
論文を組み立てる:
Argument Constructionでは用いられている仮説をそのまま問題にすることがあります。
Which of the following does the author assume in this argument?
The argument above logically depends on which of the following assumptions?
GMAT Learning beyond 700に関するAssumptionを一部ご紹介します。
1.GMATの目標スコア(旧バージョンの上位10%)は700以上が多い
2.10万円は二の足を踏む
3.Verbalがどうにかなるかが分水嶺
4.オフィシャルガイドには問題タイプ全てが載っている
5.GMATを母国語で学ぶニーズがある
6.GMATには英語力よりも大切な要素が存在する
7. 学ぶ力が足りないのではなく、何をどう学べばよいかの情報が足りない
8. GMATを理解するには量よりも質が効率的かつ効果的
9. MBA合格のボーダーラインはGMAT以外にも存在する
10. 最終的な合否はスコアよりも人格やポテンシャルで決まる
11. GMATが苦手な人の中に卓越したリーダーシップを持つMBA志望者がいる
12. MBA志望者にとって「時間はお金よりも貴重」があてはまる人が多い
13. GMAT/GREはそんなに違うのかといえばそんなことはない
14. 社費派遣において時間切れで不本意な出願校になってしまっている方がいる
いずれも大学院、受験生やGMACに確認したわけではありませんが、「仮説 Assumptionとは?」の参考になれば幸いです。
7. GMATはわからない単語だらけ?
GMAT Verbalではどうしてもわからない単語が出てきてしまいます。
さらにGMAT向けの上乗せをすべきなのか
それを許す時間があるのか
は判断が迷うところです。言い換えると
Verbalの課題が果たして語彙力不足なのか
語彙力不足を補う方法は他にないか
不正解は単語力のせいだけではない
単語がわかれば解答しやすいのは確かです。しかし、GMAT VerbalはGREと比較すれば 難読単語が必須なテストではありません。また、後者の単語がわからなくても正答率を高めるには、このページでも紹介している「消去法」が有効です。把握できた部分に基づき選択肢を絞り込んでいく練習も大切ではないかと思います。
さらに、GMATは単語力よりも高度な読解が要求される出題が多いです。わからない単語はそのまま、残りの部分の意味が把握できれば大意は掴めます。
8. Practice Exams and Practice Questions(通称GMAT Prep)
模擬試験を進捗を測りながらGMAT学習を進めるほうが、より効率的に効果的になると考えています。
1. 各分野の得意不得意がわかる
Reading Comprehension/Critical Reasoningのどの分野に注力すべきか調べることができます。
2. GMAT本番に慣れる
GMAT本番形式、特にパソコンでの解答に慣れておきましょう。
3. Data Insights (旧Integrated Reasoning)に慣れる
Data InsightsはVerbal・Quantitativeと比較すると問題形式自体に特徴がありますので慣れておきましょう。
9. GMATの短期決戦は何ヵ月?
受験前は頭を英語モード
GMATは短期集中が有効な対策と言われることがありますが、仕上げの集中勉強をしないでReading Comprehensionを攻略するのはなかなか難しいものがあります。
忘却曲線には差がある
QuantitativeとData Insightsの忘却曲線は比較的なだらかと言えます。しかしながら、英文読解の体力・外国語の思考体力は休んでしまうと落ちやすいです。
1カ月では終わることは稀です
GMAT学習は1ヵ月では足りません。TOEFL 100点を持っている方でもQuantitativeを仕上げ、さらにVerbal・Data Insightsまでカバーするのは厳しいです。そんな簡単に準備万端にはなれません。
とはいえMBA出願準備の一部でしかないGMATに1年かけるのはあまり望ましくはないでしょう。3カ月継続的に学習した上で、最後は短期集中で英語脳に仕上げて本番に臨むのが目安と考えております。
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